【知ってた】ホップヘッズは正義と判明! ビール苦味成分で認知機能改善に光

2017-12-20

ホップ

キリンの健康技術研究所は東京大学および学習院大学と共同で、ビールの醸造過程でホップから生成される苦味成分「イソα酸」が、アルツハイマー病発症時に低下した認知機能を改善することを、世界で初めて解明しました。同社はこの研究成果を2017年11月24日(金)から26日(日)に開催される「第36回日本認知症学会学術集会」で発表します。

 

イソα酸により脳内で海馬の活動異常が改善

 

高齢化が進むことによって、日本国内の認知症患者は2025年に700万人を超えると推定()されています。しかし、アルツハイマー病に代表される認知症には現在十分な治療方法が開発されておらず、食事や運動といった日々の生活を通じた予防手段が注目されている状況でした。

※ 出典:認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン) – 厚生労働省

一方、疫学などの研究では「適量の酒類摂取は認知症の防御因子になる」との報告もあり、キリンではこれまで東京大学と共同で、ビールの苦味成分であるイソα酸の、アルツハイマー病予防効果に関する研究に取り組んできました。

今回の研究では、アルツハイマー病を発症して認知機能が低下したマウスに、イソα酸を7日間投与し、脳の中でも特に記憶にとって重要な領域「海馬」の活動異常が改善することを、MRI測定により見出したとしています。

また、イソα酸の摂取は海馬における炎症を抑制し、認知機能を改善すること、短期的な摂取においてもアルツハイマー病に伴う認知機能低下を改善することも確認したとのことです。

研究概要 <方法>

・認知機能が低下したアルツハイマー病モデルマウスにイソα酸を7日間経口投与しました。
・マンガンMRI測定を行い、新規空間探索時の脳内の神経活動を評価しました。【図1】
・アルツハイマー病の原因物質とされるβアミロイドの量、海馬におけるサイトカインなどの炎症物質を測定しました。【図2】
・行動薬理学的に認知機能を評価しました。

研究概要 <結果>

・健常群と比較してアルツハイマー病発症群では海馬の活動異常がMRIで確認され、イソα酸投与群ではその活動異常が改善されました。特に海馬CA1領域において確認されました。【図1】
・可溶性のβアミロイドの量が低下し、海馬における脳内の炎症が緩和されました。【図2】
・行動薬理評価の結果、認知機能が有意に改善しました。
・以上の結果により、イソα酸は短期的な投与で脳内炎症を抑制し、海馬の活動を改善することで認知機能を改善することが示唆されました。

【図1】

アルツハイマー

 

【図2】

 

苦味の強いIPA等ならなお良し?

 

ビールの原料として1,000年以上にわたって使用されているホップに今回発表されたような効果があったとは驚きですね。ビールファン、とりわけIPA(インディア・ペールエール)のようにホップのキャラクターが前面に出たビアスタイルを愛する「ホップヘッズ」な皆さまは、ヘルスケアの面でも時代を先取っていたと言えるかも?

ただ、イソα酸は煮沸固定でα酸が変化したもの。となると、香りづけのために行われる発酵段階でのホップ浸漬は理論上苦味が抽出されないそうなので、たとえばNE-IPA(ニューイングランドIPA)のようなビアスタイルだと比較的効果がおだやかということになるんでしょうか。

いずれにせよ、最近はアルコールに関するデメリットの研究成果がニュースとして発表されることも多いように思いますが、もちろん飲み過ぎに注意が必要なことは分かりつつも、ビールの健康面でのメリットというニュースが聞けたのは嬉しいですね♪

 

概要「ビール苦味成分イソα酸の短期間投与によるアルツハイマー病の病態改善効」

学会名
第36回日本認知症学会学術集会
発表日
2017年11月24日(金)~26日(日)
発表場所
石川県立音楽堂・ANAクラウンプラザホテル金沢(石川県金沢市)
発表者
キリン株式会社、東京大学、学習院大学

 

 

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