豊かな水源で生まれるお酒を堪能!相模原のお酒試飲イベントが開催

神奈川県相模原市は2025年9月11日(日)、市内でつくられるさまざま酒類の魅力を発信するPRイベント「潤水都市さがみはらの酒」試飲交流会を、都内千代田区の奥村組クロスイノベーションセンターで開催しました。
豊富な水源の“潤水(じゅんすい)都市”
神奈川県北部に広がる相模原市は、横浜市、川崎市に次ぐ、72万人超という人口規模の政令指定都市。同時に、市を象徴する河川である相模川、県内屈指の清らかな水質を持つ道志川、さらには相模湖、津久井湖、宮ヶ瀬湖等の豊富な水源を誇る自然豊かなエリアでもあり、市は「潤水都市さがみはら」をシティセールスコピーに掲げています。
今回開催されたのは、そんな相模原市で酒造を営むメーカーによる試飲交流イベントです。日本酒をつくる久保田酒造と清水酒造、ワイン醸造のKentoku Winery、イタリア発祥リキュール“アマーロ”をつくる伊勢屋酒造、そしてクラフトビールブルワリーのJAZZ BREWING FUJINO(ジャズブルーイングフジノ)とKEN’S BREWERY(ケンズブルワリー)、計6社が集結。相模原市と包括連携協定を提携している奥村組のクロスイノベーションセンターを会場に、多くのメディア関係者らへ各社製品が振る舞われるとともに、トークセッションでは相模原の魅力や地域の特色を活かしたお酒づくりへの思いなどが語られました。
地元のハーブやホップとも親和性
クラフトビールのブルワリーは2社が参加。JAZZ BREWING FUJINOは、2010年に相模原へ移住したという山口解氏が、相模原緑区の西北端、山梨県との県境に近い藤野エリアの静かな山あいで2018年に創業したブルワリーです。相模原エリアの水は硬度が55~60mg/Lの中軟水で、pHも7.2~7.3と、日本の平均的な水質とのことで、「(相模原でつくられるビールは)日本の料理、出汁、土壌からできた野菜にも合いやすいし、地元のハーブやホップとの親和性もあって、味が乗りやすい」とのこと。
イベントでは、ホップの苦みに加えて茶葉の上品な香りが楽しめるIPAをはじめ、アメリカンホップと地元産柚子果汁というハイブリッドな組み合わで華やかな香りを引き出したホワイトエール、さらにはミントの香りが印象的なハーブエール等、藤野および近隣の水で育まれた副原料を巧みに活かすビールが好評を博していました。現在は、Kentoku Wineryとのコラボレーションで、ワイン用の果汁を絞ったぶどうの搾りかすをアップサイクルしたという新たなビール製造も進めているとのことです。
桜の名所でクラフトビールを楽しんで
一方、中央区の相模原市役所近く、市役所と同じ通りに店舗を構えるケンズブルワリーは、相模原在住20年数年の店主兼醸造家 沼田賢一氏が2022年に創業したブルワリーです。10年ほど前まで、いちファンとしてクラフトビールを楽しんでいたという沼田氏。相模原市役所前の「市役所さくら通り」は県内でも指折りという桜の名所で、「この桜を見ながらクラフトビールが飲めたらいいなとずっと思っていたけれど、誰もはじめないので自分でやってみようかな、と」考えたのが創業のきっかけだったそう。
醸造所併設の店舗では、麦芽由来のボディがしっかり感じられるラガーをはじめ、華やかな柑橘香のIPA、ホップと黒麦芽によるコク深い苦みが楽しめるスタウトの3種を常時オンタップで提供しているほか、「自分自身がいろいろなビールを飲みたい」ということで、夏はセゾン、冬は生姜を使ったエール等々、多様な限定ビールづくりも行っているとのこと。現在は樽生での提供ですが、今後は市内の飲食店にも提供できるようボトルビール製造の準備も進めているとしています。
伝統と新しさが同居するお酒づくりの土壌
イベント終盤には相模原市長の本村賢太郎氏も駆けつけ、各酒造の担当者と言葉を交わしていた本イベント。自然豊かな土地であるとともに、都心まで1時間というアクセスの良さが魅力の相模原ですが、本村市長は「さらにリニア中央新幹線が開通するようになれば、(設置予定の神奈川県駅[仮称]から)品川までは約10分、名古屋までは約60分。ぜひ今後も相模原で皆さまに御縁をつくっていただけたらと思っている」と、今後の発展に大きな期待を示しました。
自然豊かなエリアならではのお酒づくりが盛んな相模原市では、1844年創業の久保田酒造や1751年創業の清水酒造のように伝統ある酒造メーカーが活躍している一方、「移住者同士による交流もさかん」(JAZZ BREWING FUJINO山口氏)という土地柄か、2020年代に創業したKenkoku Winery、伊勢屋酒造、ケンズブルワリーのように、新しいお酒文化の担い手も続々生まれています。今後はそれぞれの酒造がつくる製品に加えて、前段でご紹介したKenkoku WineryとJAZZ BREWING FUJINOのコラボレーションのような、地域メーカー同士の連携による、相模原らしい伝統と新しさが同居したお酒文化の創出にも期待したいと思います。
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