国産ホップ100％ビール「奇跡のホップ フラノマジカル」発売！

2023-11-28

サッポロビールは2023年11月28日（火）、国産ホップを100％使用したビール製品「サッポロ NIPPON HOP（ニッポンホップ）」シリーズの第4弾「サッポロ NIPPON HOP 奇跡のホップ フラノマジカル」を、全国で数量限定発売します。

上富良野産「フラノマジカル」を一部使用

本商品は、北海道上富良野でホップ試験栽培を開始してから2023年で100周年という節目を記念して展開している「サッポロ NIPPON HOP」シリーズの第4弾ビールです。本商品で採用されたホップ「フラノマジカル」は、その名の通り、魔法のように鮮烈でトロピカルな香りが特長とのこと。フルーティーな香りをもたらす成分の1つが世界最高レベル（※）で含まれており、国産ホップのなかでも極めて特長的な香りを持つという希少ホップ品種としています。

時代の移り変わりとともに、ホップの苦みだけでなく香りも重視されるようになったことで、その魅力的な香りとともに再発見されたストーリーを持つという“奇跡のホップ”であり、その特長的な香りに関する研究は海外の学会でも発表（※）されているという「フラノマジカル」。今回のビールでは、香りづけに上富良野産「フラノマジカル」が一部使用され、華やかさあふれる香りを引き出しているとしています。

缶体パッケージのほうは、ホップをモチーフとしたロゴを大きく配置し、「NIPPON HOP」シリーズであることが一目で分かるとともに、上品な黄緑色のベースとゴールドの帯のコントラストで、プレミアムビールとしての上質な佇まいを表現したとしています。

※ 文献「Development of a flavor hop (Humulus lupulus L.) cultivar,‘Furano Magical’,with cones rich in 4‐methyl‐4‐sulfunylpentan‐2‐one」において（2023年6月現在）

“ホップにおけるテロワール効果”も発表

このほか、2023年10月5から8日にかけ、米国シアトルで開催されたMBAA（MASTER BREWERS ASSOCIATION OF THE AMERICAS）では、サッポロビール原料開発研究所の古川雄登研究員が、「フラノマジカル」に関連した研究発表も行っています。

発表内容：ホップにおけるテロワール効果：栽培地域によるチオール含量の違いはビールの香りに影響を与える
古川 雄登、鯉江 弘一朗、保木 健宏
サッポロビール（株）原料開発研究所

テロワールは、栽培地域から生じる特定の特徴と定義され、植物において非常に重要な概念である。近年では、醸造家の間でホップ（Humulus lupulus L.）のテロワールに対する関心が高まっている。ホップのテロワールに関する論文はいくつか発表されているが、テロワールとチオール化合物の関係について論じた報告はほとんどない。本研究では、国産フラノマジカル、フラノクイーン、チェコ産同品種のチオール化合物、テルペン系化合物、樹脂成分の含有量を分析した。その結果、異なる地域で栽培されたホップ球果における4MSPと3S4MP含量の違いが確認できた。

具体的には、チェコで収穫されたフラノクイーンの3S4MP含量は国産よりも6倍高く（P < 0.05）、逆に、4MSPの含量はチェコ産よりも国産の方が高い傾向にあった。次に、栽培地域がビールの香味に与える影響を比較するため、日本とチェコで収穫されたフラノマジカルとフラノクイーンを用いて醸造試験を実施した。醸造品官能評価では、両品種とも国産を使用したビールの方がチェコ産を使用したものよりもインパクトが高かった。本研究によって、チオール化合物の含量に産地間差があること、このようなホップのテロワールがビールの風味に影響を与えることがわかった。

「サッポロ NIPPON HOP 奇跡のホップ フラノマジカル」概要