アサヒのクラフトビール醸造所「隅田川パブブルワリー」、改装経て2017年7月21日(金)グランドオープン


ビール国内市場シェア1位(2017年現在)のアサヒビールは、これからクラフトビールの領域にも相当な力を注いでいくようです。

同社は2017年7月20日(木)、クラフトビールの新ブランド「TOKYO隅田川ブルーイング」の基幹商品3種「ケルシュスタイル」「香るヴァイツェン」「ビタースタウト」を、東京23区内の飲食店に9月12日(火)より販売開始すると発表しました。

これに合わせて、東京都墨田区のアサヒグループ本社ビルに隣接するブルワリー兼レストランの飲食ビルを「隅田川パブブルワリー」として改装。7月21日(金)にグランドオープンして上記の3種を先行発売します。運営は、今回新設したアサヒビールの100%子会社「東京隅田川ブルーイング株式会社」が担います。

 


ブランド名は「TOKYO隅田川ブルーイング」! 東京と茨城で醸造

今回の発表によると、「隅田川パブブルワリー」は「TOKYO隅田川ブルーイング」の研究開発やテストマーケティングを担っていくとのこと。これまで約150種類におよぶクラフトビール(発泡酒含む)のレシピ開発で蓄積してきたノウハウや消費者の声を、醸造家が直接取り入れて商品開発に活すそうです。

また、アサヒビール茨城工場の敷地内にも醸造所「茨城マイクロブルワリー」を9月に新設。こちらでは業務用市場向けの基幹商品3種に加えて、「隅田川パブブルワリー」のテストマーケティングで商品化が決まったビールの生産などを行っていきます。

今回の設備投資額は合計10億円ほどを見込んでいるそうですが、東京と茨城という2つのブルワリーでクラフトビールの生産量は現在の約5倍にまで高まる予定とのことです。

一方、「隅田川パブブルワリー」の1階と2階では、自家製クラフトビールと、ビールにマッチした料理が楽しめるブルーパブ「TOKYO隅田川ブルーイング バル style(1F)」と「TOKYO隅田川ブルーイング(2F)」がそれぞれオープンします。

 


実は最古参のひとつだった、アサヒのクラフトビール事業

ちなみに、アサヒビールのクラフトビール事業というのは最近はじまったわけではないんですね。

さかのぼると、年間最低醸造量の規制が2000KLから60KLへと緩和された1994年の酒税法改正にともなう、いわゆる“第1次地ビールブーム”の黎明期、1995年から「株式会社隅田川ブルーイング」という名で脈々とクラフトビールを醸造していました。また、墨田区のブルーパブも「アサヒ クラフトマンシップブルワリー東京」という名で以前から営業していて、「隅田川ブルーイング」というブランド名でクラフトビールを提供していたんです。

また、アサヒビールは以前、「アサヒ ザ・クラフトマンシップ」という多様なビアスタイルを売りにした限定ビールシリーズも展開していました。当サイト管理人はその「ドルトムンダー」や「ダークラガー」を飲んだことがあり、すごく美味しいビールだったという印象があります(2016年に同シリーズの製造は中止されています)。

「巨大企業または大資本でつくられたビールをクラフトビールと呼んでいいのかどうか」といったお話については別エントリーに譲りますが、いずれにしても、実は国内クラフトビール醸造メーカーの“最古参組”に属していて、かつ多様なビアスタイルに以前からトライしていたのがアサヒビール(と、そのグループ会社)だったんですね。

そんなアサヒビールが、今後はクラフトビール事業に一層大きな力を注いでいくとのこと。またまたビールファンの楽しみが増えそうです♪

「TOKYO隅田川ブルーイング」
<商品(3種)>
ケルシュスタイル」(アルコール度数5%)
コンセプト:上面発酵による華やかさとすっきりした清涼感を両立したドイツ・ケルン地方伝統の「ケルシュ」スタイルのエールビール。
香るヴァイツェン」(アルコール度数5%)
コンセプト:小麦麦芽を使用し、やわらかな口あたりと果実を思わせる香りが特長のホワイトビール。
ビタースタウト」(アルコール度数6.5%)
コンセプト:厳選したビターホップを100%使用した、深いコクと上質な苦みが特長の黒ビール。
<品目>
ビール
<発売品種>
樽詰10L
<スケジュール>
2017年9月12日(火)発売
<発売地域>
東京23区の飲食店
<製造工場>
茨木マイクロブルワリー
隅田川パブブルワリー
<本年目標>
取扱店 飲食店 100店
Webサイト:「TOKYO隅田川ブルーイング」ブランドサイト

 

 

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