Far Yeast、サッポロのワイン用ぶどうとホップを使ったBrut IPA発売!

山梨県小菅村のビール醸造所、Far Yeast Brewing(ファーイーストブルーイング)は2026年2月11日(水)、サッポロビールとの共同開発により、ワイン醸造用ぶどうを使用したというビール(※1)「テロワールブリュー」を限定発売しました。
記事では、本商品の発売に合わせて、2月15日(日)に都内・五反田のFar Yeast Brewing直営店「Far Yeast TOKYO」で開催された「テロワールブリュー完成記念パーティー」の様子も合わせてレポートします。
※1:酒税法上の区分は発泡酒となります
シャルドネとソーヴィニヨン・ブランを使用
本商品は、2025年6月に発売した、日本酒にインスピレーションを得て開発したという製品「おとものおさけ」に続く、Far Yeast Brewingとサッポロビールとの共創製品第2弾。“ワイン×ビールのクロスオーバー”をテーマに、サッポロビールの自社管理ぶどう畑「グランポレール北海道北斗ヴィンヤード(以下、北斗ヴィンヤード)」で栽培されたぶどうと、Far Yeast Brewingが毎年取り組んでいる、ワイン用ぶどうを活用したビールづくりの技術を掛け合わせて誕生したビールとしています。
ワインにインスピレーションを得て、シャンパンをイメージしたという“Brut IPA(ブリュットアイピーエー)”スタイルの本商品。製造にあたっては、白ワイン醸造用のぶどう「シャルドネ」と「ソーヴィニヨン・ブラン」を2025年に収穫し、両社スタッフで合計700kgのぶどうの除梗・搾汁作業を行ったそう。そのうえで、ぶどう2種のキャラクターを最大限活かすべく、赤ワインの製造工程で発酵中のワインにぶどうの果皮を漬け込む「マセレーション」という手法を参考に、果汁だけでなく果皮も発酵中のビールに漬け込んだとのこと。これにより、ブドウ由来のライチや桃を思わせるフルーティな香りや上品なフローラル感とともに、タンニンも感じられる味わいを引き出したとしています。
酵母2種と「フラノクイーン」ホップを使用
酵母はクリーンでニュートラルなシャンパン酵母をメインにしつつ、残糖をしっかりと切ってドライな味わいに仕上げるべく、Far Yeast Brewingの定番ビール「Far Yeast WHITE」で使用しているというフレンチセゾン酵母も使用。ぶどうのキャラクターを活かすため、発酵由来のフレーバーは控えめになるよう設計したとしています。
また、香りづけには、サッポロビールが開発した、グレープフルーツや白ワインのような香りが特徴という国産ホップ品種「フラノクイーン」を使用。発酵工程終盤にドライホップ(※2)することで、柑橘様のアロマに加えて、スパイシーさ、青さの残る乾いた草のようなグラッシーなニュアンスが加わり、立体的で奥行きのある味わいに仕上がったとのこと。「ぜひワイングラスに注いで、時間変化とともに変わる香り・味わいも楽しんで欲しい」としています。
※2:発酵中または主発酵後のビールにホップを添加して豊かな香りづけを行う製法
都内では発売記念イベントが開催
サッポロビール直営のオンラインストア「シュパーク」にて参加者を募った今回の「テロワールブリュー完成記念パーティー」は、またたく間に満員御礼となったそう。ファンの熱気で満たされた当日の「Far Yeast TOKYO」で、参加者はペアリングフードとともに本商品を樽生で楽しみつつ、両社の担当者からつまびらかにされる、開発のこだわりや、国産ホップ、ぶどうおよびワインづくり込められた思いに、熱心に耳を傾けていました。
桃のようなジューシーさ感じられるビール
イベントではサッポロビールのワイン「グランポレール 北斗シャルドネ」「安曇野ソーヴィニヨンブラン」「余市ツヴァイゲルトレーベ」も提供。「『グランポレール 北斗シャルドネ』と『テロワールブリュー』に同じぶどうが入っているのを感じていただくと、またビールの見方も変わるのではないか」(サッポロビール春日氏)
トークセッションでは、まずはサッポロビールのマーケティング本部 ワイン&スピリッツ事業部の春日陽佑(かすが・ようすけ)氏が、本プロジェクトの経緯や北斗ヴィンヤードについて説明を行いました。2018年に開園し、現状では畑全体でおよそ20tと、まだワイン用ぶどうの収量がそれほど多くないという北斗ヴィンヤードとして、「現状で何かできることはないか」と考えていたとき、同社篠原氏らに相談を受けたことで本プロジェクトがスタートしたそう。
北斗ヴィンヤードで育つシャルドネは、少し熟した桃や林檎のニュアンスがポイントで、冷涼な地域で育てるとワイン自体に爽やかな酸味が残ることもあり、そのバランスが同ヴィンヤードのシャルドネを使ったワイン「グランポレール 北斗シャルドネ」の魅力でもあるとしています。併せて春日氏は「テロワールブリュー」について、「最初の飲み口でホップの香りが感じられたあと、ぶどうのジューシーさが来る。そのあと、ぜひ探してみていただきたいのが桃のような果物のニュアンス。そこで北斗のシャルドネらしい個性を活かしていただいているのかなと思う」と、自身のインプレッションを述べました。
一方、ソーヴィニヨン・ブランのほうは、まだ北斗ヴィンヤードではワインとして流通させるほどの収量がないこともあり、「(試験醸造以外で)北斗ヴィンヤードのソーヴィニヨン・ブランを口に入れていただけるのは本商品が初めて」(春日氏)とのこと。一般的にはグレープフルーツやハーブを思わせる香りが特徴となるソーヴィニヨン・ブランですが、春日氏は「そうした個性が今回使用したホップとも好相性になっているのではないか」と、語ってくれました。
フラノクイーンの魅力伝えるアンバサダーに
「国産ホップは岩手県や北海道での栽培が多いものの、輸入産と比べると全体の生産量は少なく、担い手となる生産者の方々も年々減ってきている。ぜひ今回のようなプロジェクトを機に、日本のホップ産業をビール業界として盛りあげていくこともできればと考えている」(サッポロビール篠原氏)
「テロワールブリュー」には、サッポロビールのホップ「フラノクイーン」も使用されています。今回の共創プロジェクトを推進した同社マーケティング本部 顧客体験デザイン部 リーダーの篠原輝里子氏(しのはら・きりこ)氏は、「当社は昔からホップの新しい品種開発に取り組んできた。そのひとつとして2021年に新しく品種登録したフラノクイーンというホップは、白ワインやグレープフルーツのような香りが特徴となっている。そこで、“ぶどうを使ったビールテイスト”ということが起点になっていた今回の商品について、Far Yeast Brewingさんにフラノクイーンをご提案させていただいた」と語ります。
フラノクイーンは、現状ではサッポロビールで販売している通年品のビールで採用できるほどの収量が確保できていないということもあり、「ぜひ、今回の機会を通して、お客様にフラノクイーンの良さを感じていただけたらと思う。『面白いホップだったよ』ということを、私たちとともに、アンバサダー的に広めていただけたらうれしい」(篠原氏)と、今後に向けた意気込みを語ってくれました。
ワインのキャラクターを感じる“ぶどうビール”
「普段、ビールを常温で飲むことはないと思うが、テロワールブリューは“むしろ常温のほうがおいしいのでは?”と感じるほどワインの香りや甘みが感じやすくなる。本商品に限っては、あえて泡を立てずに注ぎつつ、常温でも試してみていただけたら」(Far Yeast Brewing 事業本部マネージャー 富田晃史[とみた・あきふみ]氏)
このほかトークセッションでは、本商品のレシピ設計と仕込みを担当した、Far Yeast Brewing プロダクションチーム ブルワー|ディスティラーの髙井大(たかい・だい)氏から、開発のこだわりや醸造時の苦労話なども披露されました。Far Yeast Brewingでは特定の担当者が原料の受け入れから最後の製造まで一人で責任を持つ方針だそうで、「工場に届いた700kgものぶどうを一人でトラックから降ろして倉庫に入れていた。その時点で、“なぜ、こんなに大変なお話を受けてしまったんだろう”と後悔したり(笑)。加工はさらに大変で、ブドウの粒を茎から外す“除梗”もすべて手作業で行っていった」とのこと。その日はFar Yeast Brewingのスタッフが総出で工場に集合し、朝8時から夕方5時頃まで、ひたすら除梗していったそうです。
それと並行して、除梗したぶどうを搾汁していきましたが、こちらもかなりアナログな搾汁機を使っていて、「700kgぶん、絞っては別の容器に移して、また絞っては別の容器に移す作業を延々と繰り返した。もはや終盤は記憶もなく(笑)」という髙井氏。その後、仕込み過程で麦汁とともに投入して発酵させていった本商品ですが、今回は同社Far Yeast White」で使っているビール酵母のほか、シャンパン酵母も使用。髙井氏は、「サッポロビールさんとのコラボとして“ぶどうを使ったビール”というお話を聞いて、まず頭に浮かんだのは、北海道の広大な自然、ワイン専用のぶどう、そしてそれを使ったサッポロビールさんのおいしいワインだった。だから、我々も普通にぶどうを使ったフルーツビールをつくるのではなく、ワインのキャラクターも感じられるような“ぶどうビール”にしたかった。そうなると、ぶどうを醸すのにはシャンパン酵母が好相性ではないかなと考えた」と、レシピ設計の意図を語ってくれました。
シャンパン酵母メインに、セゾン酵母でアクセント
「ぶどうの搾汁から完成まで1ヶ月半ほど。最初の頃は本当に大変な作業で後悔するほどだったけれども、完成したビールは狙い通りのキャラクターになったし、本当にやって良かったと思う」(Far Yeast Brewing髙井氏)
そのうえで、絞った果汁を加えた麦汁にはシャンパン酵母を、ぶどうの搾りかすを加えた麦汁にはビール酵母を投入し、それぞれ別のタンクで発酵させたのちに合流させ、ビールとワインのキャラクターを融合させていったとしています。その歳のポイントの1つは、果汁を加えた麦汁が2,800Lだったのに対し、搾りかすを加えた麦汁は200Lに留めた点。後者は「Napoleon」というdiastaticus酵母を使用したそうですが、この酵母は非常にドライにしてくれる一方で、フェノーリックでスモーキーかつクローブを思わせるユニークなアロマで、髙井氏は「それだけだと、いわば“Napoleon味”になってしまう。それはそれでおいしいけれど、他のキャラクターを乗せづらい面があるので、あくまでも今回のメインはシャンパン酵母。そして、シャルドネのアロマがマスキングされないよう、少量のアクセントとしてNapoleonのキャラクターを最後に付け足すイメージにした」としています。
そのうえで、フラノクイーンはドライホップで15kg使用。「こういった作り方は初めてだったので、ぶどうを醸した香りがきちんと出るか心配だったが、完成した製品を飲むと思惑通りのキャラクターになったと感じる」と語る髙井氏。「シャルドネらしい、白ワインや桃を思わせるフレッシュな完熟フルーツの香りを出しつつ、フラノクイーンが持つシトラス様の爽やかな香りと、ハーバルでアーシーな、北海道の大地を思わせるような雄大な香りが絶妙に融合した、今までにないようなビールにできたと思う」と、語ってくれました
「テロワールブリュー」概要
- 商品名
- テロワールブリュー
- スタイル
- Bruit IPA with Wine Grapes
- アルコール度数
- 7.5%
- IBU
- –
- 原材料
- ぶどう(北海道産)、大麦麦芽、ホップ、小麦、糖類
- ホップ
- Bravo, Aramis, フラノクイーン
- 品目
- 発泡酒(麦芽使用率:25%以上50%未満)
- 保存方法
- 冷暗所
- 原産地
- Far Yeast Brewing 源流醸造所(山梨県北都留郡小菅村)
- 仕様
- 350ml缶 / 15L樽
- 販売場所
- サッポロビール直営のオンラインストア「シュパーク」
Far Yeast Brewing公式オンラインストア
※ その他での取り扱いはありません。
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