間伐材の“芳香蒸留水”使ったビール「Forest Echo IPA」が限定発売!

ヤッホーブルーイングは2025年8月23日(土)、長野県の間伐材を活用したというクラフトビール「Forest Echo IPA」を数量限定で発売しました。提供は、都内に6店舗展開するヤッホーブルーイング公式ビアレストラン「YONA YONA BEER WORKS」と、長野県茅野市で(株)ヤソが運営する「EMMA’s FOOD & GROCERY(東急リゾートタウン蓼科内)」にて。
地元長野の間伐材をアップサイクル
これまでも県内企業との協業やイベントを通じて、さまざまな形で地元長野の魅力発信に取り組んできたというヤッホーブルーイング。今回は、同じく長野を拠点に、森林資源の利活用に取り組むヤソとのコラボレーションにより、森林保全で生まれる「間伐材」をアップサイクルしたというクラフトビールを開発しました。間伐材を活用したビールを通じて、クラフトビールのバラエティや奥深さに触れてもらうとともに、長野の自然の豊かさを知るきっかけづくりや、森林を守る活動に寄与したいとしています。
森林価値を高めるヤソの取り組みとは
現在、日本国土の約67%を占める森林のうち約40%は手つかずの人工林だそう。森林は適切な手入れがなされなければ豊かな恵みを維持できず、洪水や土砂崩れといった災害リスクを高めるだけでなく、気温上昇や水質低下によって建築資材や紙製品のような身近な製品価格が高騰する可能性もあるとのこと。しかしながら、日本の林業は採算が合わず担い手不足も深刻化しており、経済的な理由から森林の適切な手入れが放棄されているケースも多いのが実情としています。
こうした現状に対し、長野県茅野市を拠点に、地域の林業事業体と提携しながら森林資源の利活用に取り組んでいるのが、今回のコラボレーションパートナーであるヤソです。同社は、間伐(※)等で発生する、ときには費用をかけて廃棄しなければならない大量の枝葉をフレグランス製品等へ活用することで森林価値を最大化し、自然と共生する未来を目指しているとのこと。森林価値を高めることで、林業が抱える「樹木需要の低下にともなう価格の低下」「労働条件・高齢化による担い手不足」「管理不足による里山の荒廃」といった問題の解決につなげていくとしています。
※ 森林の成長に応じて樹木の一部を伐採し、過密となった林内密度を調整する作業で、健全な森を育むために不可欠な作業
森のなかにいるようなボタニカルな香り
ヤッホーブルーイングが製造した今回の「Forest Echo IPA」は、そんなヤソとの協業によって、長野県の森の間伐材(カラマツ・白樺・クロモジ)をチップ状に加工し、水蒸気蒸留で抽出した芳香蒸留水を加えたというビールです。本商品は爽やかでジューシーな香りを表現すべく柚子果皮の芳香蒸留水も加えており、ホップ由来の柑橘を思わせるフルーティーな香りと間伐材由来の木の香りが調和することで、まるで“森のなかにいるような”清涼感あるボタニカルな香りのビールに仕上がったとしています。
また、今回はラガー酵母を使用することで酵母が生成する香り(エステル)が穏やかになり、ボタニカルの香りが際立つ、すっきりとした飲み口になっているとのこと。森の香りが感じられる、1杯目におすすめの大人な味わいのクラフトビールとしています。
担当ブルワーコメント
長野の森を守るための活動の一部がこのビールに込められてます。どの樹木を使うか、どんな配合をするとホップの香りと合うかなど、何回も実験をしてブレンドを決めました! 森林を感じつつ、ビールの面白さを味わいながら、今回コラボしたヤソさんの取り組みや、長野県の自然の豊かさを知るきっかけになってほしいと思います。
長野&林業の未来に向け2社がタッグ
イベントで披露された蒸留工程のデモンストレーション。実際に使われた芳香蒸留水はビールの1~2%だが、「伐採する季節等でも芳香蒸留水の香りは驚くほど変化する。今回もパイロットと最終的な製造では配分量を変え、ヤソさんにご無理を言って追加で蒸留していただいたりしていた」(ヤッホーブルーイング木村氏)
本商品の提供開始日となる8月23日(土)には、都内「YONA YONA BEER WORKS 青山店」と長野「EMMA’s -food&glossary-」にて開栓イベントを同時開催。完成したビールが参加者にふるまわれたほか、都内会場にはヤッホーブルーイングのブルワー・木村克利氏(ニックネーム:かっちゃん)と(株)ヤソの代表取締役・石橋鉄志氏も訪れ、長野の人工林が抱える課題やヤソの取り組み、今回のビールに関する説明、蒸留工程のデモンストレーションなどが行われました。
間伐材から抽出した精油で、ルームミスト等の各種フレグランスをはじめ、ハンドソープ、シャンプ、ホテル系のアメニティなど、さまざまな製品を製造・販売しているというヤソ。一方で、精油の抽出過程では香りをまとった芳香蒸留水も副産物として発生するものの、これまで、大きな蒸留タンクで抽出される大量の芳香蒸留水は使い道がなく廃棄せざるを得なかったそう。
今回のコラボは、そんな芳香蒸留水を活用できないかというヤッホーブルーイングからの相談でスタート。ブルワーの意見も踏まえながら、さまざまな植物の蒸留水をブレンドして今回のビール完成にたどり着いたとしています。
「日本の林業が抱えるさまざまな問題のひとつの原因は木の価値が高まらないこと」という石橋氏。たとえば50年ほど育ったアカマツも材木市場では1本3,000円ほどで取引されてしまうにも関わらず、その伐採費用はおよそ10万円にもなり、「切って山から下ろして売ってもまったく儲からないため、林業の担い手も減ってしまい、結果として放置され荒れた山林が増える」(石橋氏)そうです。
そうした現状に対し、ヤソは長野のさまざまな林業事業者と連携し、これまで林業事業者がお金を払ってまで廃棄処分していたという一部の枝葉の部分を買い取り、蒸留の原料としてさまざまな製品づくりを行ってきました。「そうした蒸留水や精油の活用によって枝葉にも新しい価値が生まれ、木を切ることでより大きな利益を生み出せるようになれば、日本の林業社会が変わるのではないか」との思いで現在の事業に取り組んでいるという石橋氏。その意味でも、今回のように大きなボリュームで芳香蒸留水を活用する取り組みができることについて、「非常に大きな可能性があってワクワクしている」と語ってくれました。
「今回は割とすっきりと、ホップの香りも森の香りも味わえるようなブレンドにしたが、ビアスタイルや目指すフレーバーによって組み合わせはさまざま考えられる。今後もまた別のタイプのビールをつくってみたいと思ってヤソさんにご相談させていただいている」(ヤッホーブルーイング木村氏)
一方、ヤッホーブルーイングの木村氏は今回のコラボについて、「通常は廃棄されるという芳香蒸留水だが、とても良い香りがする。“これを捨てるなんてもったいない”と。水溶性のためビールにも食品にも使えて、さまざまな可能性がある。最初にサンプルをいただいて混ぜてみたところ、今までない感じのビールになった。そこで今回は試作の第1弾としてつくってみた」と語ってくれました。
クラフトビールづくりで木材の香りを抽出する際は、木材自体を浸漬するケースが多いものの、芳香蒸留水の使用は「エグみや渋みを比較的抑えることができ、かつ複数の木材をブレンドするなどの対応も取りやすい」(木村氏)といったメリットがあるそう。そのうえで、「IPAと“森の香り”を喧嘩させず、融合させたようなフレーバーにしたい思っていた」という木村氏らブルワーチームは、芳香蒸留水をいくつか組み合わせた結果、華やかな香りがするカラマツをメインに使用し、そこに白樺を加えたとのこと。
「面白いのは、白樺だけを加えたビールの香りはそれほど個性のない感じだったが、他の樹木を混ぜて使うと、他のアロマを補強してくれる形で香りが豊かになっていった点」という木村氏。今回は、そこに香りの良いクロモジをスパイス的に加えたのち、さらに柚子果皮から抽出した蒸留水も加えることで、「最後の残り香を引き締めるような」レシピにしたとしています。
「WORKS Ale#42 Forest Echo IPA」概要
- 商品名
- Forest Echo IPA
- 原材料
- 大麦麦芽、米、ホップ、カラマツ、シラカバ、クロモジ、柚子果皮
- ビアスタイル
- Free-Style IPA
- アルコール度数
- 6.5%
- 提供開始日
- ・2025年8月23日(土)
「YONA YONA BEER WORKS」青山店・「EMMA’s FOOD & GROCERY」
・2025年8月24日(日)
「YONA YONA BEER WORKS」全店
※ 数量限定・なくなり次第終了
※「YONA YONA BEER WORKS」では「WORKS Ale#42 Forest Echo IPA」として提供されます - Webサイト
- よなよなビアワークス 公式HP
yaso(ヤソ) 公式HP
ヤッホーブルーイング 公式HP
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Posted by shioriworks0520
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