「スーパードライ」ブランド刷新!“新 辛口×冷え”でビールの流れ変える

アサヒビールは2026年10月の酒税改正に向け、同社ビール製品「スーパードライ」ブランドの中味・パッケージ・コミュニケーションを刷新します。8月上旬以降の製造分から「アサヒスーパードライ」「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」を順次切り替えるほか、「アサヒスーパードライ ドライクリスタル」は10月6日(火)にリニューアル発売します。
本記事では、5月末に都内で開催された「スーパードライ」ブランド戦略発表会の様子を交えてレポートします。
酒税改正に向けブランド価値を明確化
アサヒビールの推計によると、2020年と2023年の酒税改正を経て、ビール類市場における(発泡酒・新ジャンルを除く)ビールカテゴリーの数量構成比は2025年に57%まで高まったとのこと。同社としては、今年10月に実施される酒税改正後、「ビールの購入量が増える」と回答している顧客がビール類ユーザー全体の約35%にのぼっている(※1)ことなどからも、2026年10月以降にビールカテゴリーはさらに伸長すると見ています。
「そのなかで、改めて、お客さまが“本当にうまいビールってなんだろう”と考える瞬間がやってくる。そこで選ばれるブランドになるため、ブランドの価値を明確化し、磨いていくことが重要だと考えている」と語るのは、同社常務執行役員 マーケティング本部長の古澤毅 氏です。
※1:アサヒビール調べ(2026年4月)
ビールの「冷え」は味の本質的価値
そこでアサヒビールが2026年10月に始動させる取り組みが「スーパードライ 3.0」となります。今回発表された3商品の刷新は、スーパードライの“辛口のうまさ”を一層引き立てる「冷え」に着目した取り組みのさらなる加速。“辛口の誕生”となる1987年の発売を「スーパードライ 1.0」、2022年のアップデートを「スーパードライ 2.0」と位置づけると、“新 辛口”への刷新を目指す今回のリニューアルは「スーパードライ 3.0」。そのなかで「独自価値である冷え×辛口のうまさを非連続なレベルまで一気に高めるため、冷えた状態で最高にうまい“新 辛口”への刷新を目指す」と、古澤氏は続けます。
同社調査によると、顧客が生ビールに期待する一番の価値は「冷え」であることが分かっているそう。ビールの「冷え」は単なる温度でなく、味を構成する本質的価値のひとつ。冷やすことで炭酸が液体によく溶け込み、喉で感じる炭酸の刺激も増して飲みごたえが高まるほか、苦味も感じづらくなって後味のスッキリさが増し、キレの良さが向上するとしています。2025年に開始した、同社が「キンキンDRY」と呼ぶ“辛口×冷え”の活動は着実に成果に結びついており、2026年3月時点での同社調べでは、「キンキンに冷えたとき、特においしそうなビールは?」との質問に対し、他ブランドを圧倒する形でスーパードライが45.6%の第1位想起になったそう。そのうえで、2026年10月の酒税改正に向け、改めて「冷え」に着目して辛口の刷新を実施。「冷えた状態で最高にうまい“新 辛口”で、もう一度ビールの流れを変える」(古澤氏)というのが、今回の「スーパードライ 3.0」の取り組みとしています。「日本の全消費財のなかで販売規模ランキング1位を確立しているスーパードライだからこそ、ジェネリックな冷えを独自価値にして、ビールの流れを変えることができると考えている。今回のスーパードライで実現した辛口は、私としては辛口の最高傑作と言っていいレベルのものが出来上がっていると思う」と、古澤氏は今回のリニューアルに自信を見せました。
“辛口カーブ”がさらにダイナミックに
続いて登壇した同社ビールマーケティング部長の野間和香奈 氏からは、今回のリニューアルやマーケティング戦略の詳細が語られました。スーパードライは、時間経過における飲みごたえの変化を視覚化した、同社が「辛口カーブ」と呼ぶ缶体の赤いラインでも表現している、飲みごたえとキレが美味しさの特徴としています。一般的には、「冷え」によって麦のうま味や飲みごたえが損なわれるように感じてしまうことがありますが、今回の刷新では麦芽使用比率を変更し、トップの飲みごたえをさらに高めたとのこと。また、煮上添加ホップについても、フィニッシュのキレ味に寄与する品種と配合を見直すことで、ホップの香りによって後味のキレがさらに際立つようにしたとしています。
その結果、「辛口カーブ」がよりダイナミックになり、「飲みはじめとなる3℃の温度帯、飲み終わりの10℃、どちらでも辛口のうまさが向上しているという顧客評価を得た」(野間氏)とのこと。今回の新処方のスーパードライを飲用した顧客に、自宅での1週間の飲用意向本数を聞いてみたところ、350缶換算で現行品の5.4本から6.6本に高まったとのことで、「今回の新しい処方で、本当にうまい辛口の最高傑作ができたと考えている」と、野間氏は語りました。また、今回は中身に合わせてデザインも刷新しており、缶体裏面では、冷やすと「辛口カーブ」が浮かぶという示温度インキが継続して採用されることとなりました。
また、10月以降はテレビCM、WEB広告、屋外広告等、さまざまなプロモーションで接点の最大化を目指すとともに、「まずは料飲店の皆様に召しあがっていただくきっかけをつくりたい」という野間氏。さらに、量販における店頭活動の強化や街頭サンプリングも交えて、「スーパードライ 3.0」として過去最大規模のコミュニケーションを展開していくとしています。今後の目標は、2025年時点で46%となっていた「冷え」の第1位想起を、10月の「スーパードライ 3.0」で50%、さらに2030年には80%にまで高めることを目指すとのこと。2026年の販売計画としては、「スーパードライ」ブランド計で前年比103%となる7,102万箱を目指すとしています。
ドライクリスタルも飲みごたえ&キレをUP
今回のリニューアルでは、「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶(以下、生ジョッキ缶)」と「アサヒスーパードライ ドライクリスタル(以下、ドライクリスタル)」も刷新されます。生ジョッキ缶はスーパードライ本体と同じ中身に刷新予定。唯一無二のジョッキ缶容器が美味しさを一層際立たせており、「お店レベルのきめ細かい泡と、広い飲み口でしっかりとビールを楽しんでいただける本商品については、“生ジョッキ缶はうまさが違う”との声もいただいている」(野間氏)しています。
このほか、「ドライクリスタル」についても、2023年の発売以降、アルコール3%台への需要が拡大していることもあり、「まだまだ多くのお客様に3.5%の魅力を届ききれてはいないが、本商品に価値を見出してくださっているお客様は増えている」とのこと。同社調べによると、理想的なビールのアルコール度数については、「3%台」という回答が、2023年以降の5.1%から、2024年は7.3%、2025年には7.9%と増えてきているそう。そこで、2025年に続く今回のリニューアルでは、麦芽香をより際立たせ、トップの飲みごたえを高めたほか、ホップの配合も見直してキレ感もさらに向上させたとのこと。これにより、同社の調べでは、すべてのビール類ブランドのなかでもトップクラスに入る「全体のおいしさ」と「飲みごたえ」の評価を得たとしています。
また、アサヒビールは今回のリニューアルのタイミングで「スーパードライ」ブランド全体のデザインも統一していく予定。特に裏面は、ジョッキ缶とドライクリスタルでも縦のスーパードライのロゴに統一し、売り場でもスーパードライのブランドであることをより認識できるような形にしていくとしています。
3分間の「冷凍庫DRY」を提案
アサヒビールは今回のリニューアル以外でも、昨年から続いている「冷え」に着目した取り組みをさらに強化。夏場の最盛期に向けて継続的に販促・広告活動を展開し、キンキンに冷えた「スーパードライ」の飲用体験創出を図るとしています。まずは、「スーパードライ」の飲用前に3分間、冷凍庫で冷やす(※2)という「仕上げに3分冷凍庫DRY」を提案。冷蔵庫で冷やした状態からさらに冷凍庫で冷やすと温度が約1℃下がり、キレと飲みごたえが一層引き立つとのことで、広告キャラクターである俳優の阿部寛さんを起用したWEBCMや店頭販促物を通じ、“辛口のうまさ”を一層引き立てる提案として訴求していくとしています。
また、現在は、ジョッキやグラスを冷やしてビールの温度を4℃未満で提供する「スーパーコールド」認定店をはじめ、-2℃から0℃未満で提供する「スーパードライ エクストラコールド」設置店、そしてアルミ素材を採用し、手にしたときやビールを飲む瞬間により冷たさを実感できるという「キンキンタンブラー」取扱店など、「冷え」にこだわった体験を提供する拠点は全国で現在3万店を突破しているそう。飲食店でのスーパードライの年間消費量は約6億杯(※3)に達しており、顧客との重要な接点となっていることから、今後も飲食店でしか味わえないビール体験の創出を通じてブランド価値の向上を図っていくとしています。
※2:冷凍庫には、20分以上入れないでください。
※3:アサヒビール調べ:400ml換算
さらに、アサヒビールは5月29日(金)、「スーパードライ 工場できたてのうまさ実感パック」も数量限定で発売されました。原則製造後3日以内に工場から出荷し、工場できたての味わいが自宅でも楽しめるという商品で、より鮮度の高い“できたてのうまさ”を感じられるスーパードライをキンキンに冷やして飲用することで、ブランドの特長であるキレがより引き立つとのこと。パッケージでは「最高峰(※4)の辛口<生>」として、その価値を訴求しています。
このほか、2026年3月にアサヒグループ本社ビル横にオープンしたブランド常設型コンセプトショップ「BEER DINER SUPER DRY TOKYO」でも、5月29日(金)より、カップの底から渦を巻きビールを注出する「トルネード・ディスペンサー」を導入し、「スーパードライ エクストラコールド」提供をスタートしました。専用カップをセットすると、重力に逆らうように、カップの底から渦を巻きながらビールが湧き上がる演出が楽しめるというもの。温度管理、品質、注ぎ方の全てにこだわったスーパードライを提供しているという本店舗には、すでにオープンから2万人が来店しているとのことです。
※4:「スーパードライ」の温度帯・製造後の日数別評価比較において
▼「アサヒスーパードライ」ブランドサイト





















