「4℃の壁」超え別格のうまさへ!スーパードライが「仕上げに3分冷凍庫」提案

「4℃の壁」超え別格のうまさへ!スーパードライが「仕上げに3分冷凍庫」提案

アサヒビールは2026年、夏場の最盛期に向けて「アサヒスーパードライ(以下、スーパードライ)」の“辛口のうまさ”を一層引き立てるという「冷え」に着目した取り組みを強化しており、飲用前に冷凍庫で3分間冷やす「仕上げに3分冷凍庫DRY」などの新提案を訴求しています。

本記事では、2026年7月初旬にアサヒグループ本社隣のブランド常設型コンセプトショップ「BEER DINER SUPER DRY TOKYO」で開催された、「アサヒスーパードライ」取材会の内容等を交えてレポートします。

 

そもそもビールの「辛口」って何?

アサヒビール ビールマーケティング部 ブランドマネージャー 堀 謙太 氏

「どのビールでもぬるいより冷えているほうがおいしいというのは、一般的にはその通り。ただ、コクや香りが特徴のビールは、冷やすことで香りが飛んでしまったり、コクがぼやけてしまったりと、特徴が削がれてしまうケースもある。その点、飲みごたえとキレの良さが飛躍するという意味で、『冷え』と親和性が最も高いのは辛口のスーパードライではないかと考えている」と語る、同社ビールマーケティング部ブランドマネージャーの堀謙太氏

1987年に世界初の「辛口生ビール」として誕生し、重くて苦い味わいが主流だったという当時の国産ビールの常識のなかにあって「さらりとした飲み口、キレ味さえる、いわば辛口の生ビール。」をコンセプトに掲げ、日本のビールの常識を塗り替えていったというスーパードライ。

その「ブランドのコアであり最大の資産は、辛口の価値だと考えている」と語るのは、同社ビールマーケティング部 ブランドマネージャーの堀謙太 氏です。アサヒビールは、スーパードライの辛口について「飲んだ瞬間の飲みごたえと、瞬時に感じるキレのよさ」と定義しています。同社研究所の専門パネリストによる味覚評価をベースに、その特徴を視覚化したという「辛口カーブ」で表現される通り、飲んだ瞬間の「味わいや香りや炭酸刺激」の総量が大きく感じられる一方、次の瞬間には、その後味がすっと消えていく。そうした味わいを辛口と呼んでおり、「その特徴は、濃い味わいや繊細な味わい等、どういったお料理にも合い、食事を引き立てながら、次の一口、次の一杯につながっていく。それがスーパードライの辛口の秘密だと捉えている」と、堀氏は語ります。

 

日本の全消費財で1位のブランドだからこそ

辛口の価値で大きな支持を集め、現在、ビールだけでなく日本の全消費財のなかで販売規模1位というロングセラーブランドに成長したというスーパードライ。「だからこそ、ある意味ではジェネリックであり、どのブランドにも適用できるような価値に見える『冷え』を、独自価値にしたうえでビールの流れを変えることができると考えている」と、堀氏は続けます。同社の調べによると、顧客がビールに期待する一番の価値は「冷え」であり、家飲みや外飲みを問わず、約9割がビールを飲む際に「冷え」を最も重視しているとのこと。「ビールカテゴリーにとって『冷え』は単なる温度でなく、味を構成する極めて本質的な価値のひとつ。そして、スーパードライの辛口は『冷え』よって真価を発揮する」としています。

その理由は2つ。ビールは冷やすことで炭酸ガスが液中によく溶け込むため、喉で感じる炭酸刺激が増して飲みごたえが向上するほか、温度が下がると苦味が感じづらくなり後味のすっきりさが増すことから、結果としてキレの良さも向上します。飲みごたえとキレという、「辛口」を構成する2つの特徴が『冷え』を媒介して大きく際立つとのこと。また、ビールは冷やすことで泡の粒子径が小さくなり泡密度が大幅に高まるため、泡は一層きめ細やかでクリーミーになります。そのため、「グラスに注いだビールを飲む際、最初に口に当たる泡の質が高まることによって、さらにビールがおいしく感じられる」(堀氏)とのこと。「冷え」は、見た目も口当たりも、のどごしまで含め、おいししさの体験価値全体を向上させる非常に重要な要素になるとしています。

 

2025年からは「キンキンDRY」活動を展開

アサヒビール ビールマーケティング部 次長 木村 宏之 氏

グラスへの注ぎを実演する同社ビールマーケティング部次長の木村宏之氏。「高いところから注いで泡をつくった後、泡の下をくぐらせるように少しずつ角度をつけて、液体と泡で7対3から8対2ぐらいになるような注ぎ方を推奨している。冷えていないと、俗に言う“カニ泡”と呼ばれるような粗い泡になって7対3や8対2にしづらくなるが、冷えれば冷えるほど泡もきめ細かくなり、グラスにうまく注ぎやすくなると考えている」

そこでアサヒビールは2025年から、「冷え」に着目したさまざまな取り組みを「キンキンDRY」として強化・推進してきました。料飲店では、4℃未満でスーパードライを提供する「SUPER COLD認定店」を展開しているほか、家庭用を含めて、冷えると缶体に印刷された「辛口カーブ」がブルーに浮かびあがるという、示温インキを採用した缶体パッケージとタンブラー「キンキンタンブラー」を展開しています。

「キンキンDRY」の取り組みは、単なる商品戦略でなく、「飲食店、体験拠点、ご家庭での楽しみ方まで含め、キンキンに冷えたスーパードライの独自価値を体験するところまで設計したご提案になる」という堀氏。その活動を通じて、現在は「冷蔵庫で一番冷えるところにスーパードライを冷やして飲むようになった」「キンキンのスーパードライを飲んで、改めてビールってうまいなと実感した」等、顧客からは大きな反響が寄せられており、「私たちにしかできない辛口×冷えという独自価値について、大きな手応えを実感している」としています。

 

今年の夏は業界の禁じ手(!?)も解禁

アサヒビール「アサヒスーパードライ」と「キンキンタンブラー」

冷やすと、示温インキで描かれた「辛口カーブ」が青色に変化する「アサヒスーパードライ」と「キンキンタンブラー」

そのうえで、アサヒビールは2026年夏、家庭でも気軽に「キンキンDRY」を体験できる新たな提案として「仕上げに3分冷凍庫DRY」を推進していくとしています。「仕上げに3分冷凍庫DRY」は、家庭の冷蔵庫で4℃まで冷やしたスーパードライを、仕上げとして3分間、冷凍庫に入れるというもの。一般的な家庭用冷蔵庫の冷凍庫内温度は、メーカーや設定温度によって差はあるものの、-20℃ほど。同社のテストによると、冷蔵庫で4.0℃に冷やしておいたスーパードライの350ml缶は、冷凍庫に移すと3分で3.2℃と、1℃から1.5℃ほど温度を下げるそう。その後は、5分で2.1℃、10分で0.9℃、20分で-1.8℃にまで下がるとしています。

これまでの研究や顧客調査によって、「“4℃の壁”を突破すると(4℃を下回ると)、スーパードライはおいしさの嗜好度が急激に高まることを見出している」という堀氏。凍結のおそれや「味わいが変わってしまうのでは?」といった声もあり、冷凍庫でのビール冷却は、ビール業界では長らく禁じ手のようになっていた面があったそう。「それを今年解禁するということで、ある意味ではチャレンジングな提案になる。アサヒビールとしては、凍結や味わいが損なわれるリスクについて研究と実験を重ねたうえで、安心して楽しんでいただけるのが、(冷凍庫で冷やす時間が)3分という結論になった」(堀氏)とのこと。同社では20分におよぶ冷凍庫での冷却で、-1.8℃になっても未凍結であることを確認しているそうですが、20分以上は冷凍庫に入れないよう推奨しています。

併せて、アサヒビールは昨年から展開しているアルミ製タンブラー「キンキンタンブラー」での飲用も推奨しています。量販店でも景品として付けられている本タンブラーは、現在は累計で450万個が家庭に行き渡っているとのこと。また、飲食店でもキンキンタンブラーで生ビールを提供する店舗が全国で3万店突破。同社ビールマーケティング部 次長の木村宏之氏は、「本タンブラーの使用によって、液温そのものの冷たさだけでなく、手で感じる冷たさ、さらには口につけたときの冷たさも相まって、よりスーパードライの『冷え』が実感いただけるのではないか」と語りました。

 

飲食店との協業もさらに拡大

「“キンキンDRY”ください!キャンペーン」

このほか、アサヒビールは飲食店と協業した「キンキンDRY」のキャンペーンも7月13日にスタートしました。今後は、ジョッキやグラスを冷却してビールを4℃未満で提供する「スーパーコールド認定店」をはじめ、-2℃~0℃未満の温度帯で提供する「スーパードライ エクストラコールド」設置店、さらには「キンキンタンブラー」取扱店など、“冷え”にこだわった体験ができる拠点の拡大を図っていくとのこと。また、協業する飲食店の人気メニューとのセット提案などを強化する「“キンキンDRY”ください!キャンペーン」も実施していく方針で、料理の味わいを引き立てる“辛口のうまさ”によって飲食店ならではの飲用体験を提供し、「スーパードライ」のさらなる飲用機会創出を図っていくとしています。

▼キャンペーンの詳細や実施店舗などを掲載特設サイト

 

山本兼司
この記事を書いた人
山本兼司
■「Always Love Beer(オールウェイズ・ラブ・ビール)」代表
記者として工業専門誌で2年、編集ライターとしてライフスタイル雑誌で3年勤務したのち、フリーランスへ。2016年6月に当サイトを立ち上げ、企画、編集、取材ライティング、撮影、デザイン、コーディング等を担当。2021年5月に合同会社しおりワークスを立ち上げ、代表に就任。
HP:https://www.shioriworks.com/