折れたバットがビール原材料に！そらとしばで｢バットエール｣発売

2025-11-21

ヤッホーブルーイングは2025年11月22日（土）、北海道北広島市「エスコンフィールドHOKKAIDO」内のビール醸造所レストラン「そらとしば by よなよなエール」にて、クラフトビール新製品「そらとしば シーズナル#16 バットエール2025」を数量限定で提供開始します。

ファンとの共同作業でビールにアップサイクル

2025年の加工イベントの様子

本商品は、北海道日本ハムファイターズの選手10名（※1）が使用して折れたバットをビール原材料の一部に使用したというビール。ファンの方々との共同作業を経て、バットをクラフトビールとキーホルダーにアップサイクルする「そらとしば バットビールプロジェクト」から生まれました。

昨年の初開催時は、原材料となるバットを加工するイベントに定員の20倍にもおよぶ約400名から申し込みがあったとのことで、好評を受け、今年は規模をさらに拡大。定員を2.5倍に増やしたほか、使用するバットの本数も昨年の6本から10本に増やしてプロジェクトが進められたそうです。

※1：野村 佑希 選手、矢澤 宏太 選手、清宮 幸太郎 選手、郡司 裕也 選手、水野 達稀 選手、五十幡 亮汰 選手、水谷 瞬 選手、山縣 秀 選手、万波 中正 選手、フランミル・レイエス 選手

日本のプロ野球および大学野球では年間およそ10万本以上（※2）の木製バットが使用され、その多くは箸や箸置きなどに再利用されているそう。一方で、プロ野球の使用済みバットをビールの原料にするのは日本で唯一の試み（※3）とのことで、ヤッホーブルーイングでは「ユニークなアップサイクル事例としてファンの皆様に楽しんでいただければ」としています。

※2：日本プロ野球選手会より参照
※3：2025年10月自社調べ。日本プロ野球界で実施しニュースリリース等で発表されたものとして。

バットのウッディな香りを楽しめるビール

「水蒸気蒸留」図解

破損したバットはファンの方々とともに細かく加工したのち、“水蒸気蒸留”という手法で香気成分を取り出して使用したとのこと。香気成分を添加することで、バットのウッディで爽やかな香りが楽しめるビールに仕上がったとしています。完成したビールは、「そらとしば シーズナル」シリーズの第16弾として11月22日（土）から「そらとしば by よなよなエール」で提供予定で、今年は昨年の好評などを受け生産量を1.5倍に増やしたとのことです。

開発ブルワー　村田 稀水（ニックネーム：まれみん）氏のコメント
スッキリドライで飲みやすく、何杯でも飲めるような味わいです。バットの爽やかな香りとともに、今シーズンの選手の活躍を思い出しながら飲んでいただけると嬉しいです！

—ビール完成までの流れ—

①ファンとともに、のこぎりや鉈でバットを加工

今年は9月27日（土）、ファイターズファンの方々とビール醸造に使いやすくするための加工作業が行われました。作業には昨年の2.5倍となる50名の方が参加。そらとしばスタッフとともに、のこぎりやナタを使って、実際に選手が使用していたバットの汚れや塗装を落としていきました。

②“水蒸気蒸留”で香気成分を抽出

水蒸気蒸留の様子

続いて、加工した木材から水蒸気蒸留を用いて「芳香蒸留水」を取り出して、ビールに添加。バットに使用される木材は香りが強くないそうですが、蒸留することで効率的に香りを抽出できるとのことです。

③バット端材はキーホルダーやタップハンドルに

香り抽出後の木材でできたキーホルダー（2024年のもの）

このほか、香りを抽出した後のバット端材は、加工してキーホルダーにリメイクし、11月8日（土）に開催された本商品の先行開栓イベントで参加者にプレゼントとして配られたとのこと。また、加工作業で切り落としたグリップ部分は、ビールサーバーのタップハンドルとして生まれ変わり、そらとしば店舗に登場する予定。キーホルダーへの加工は、北海道産の木材を使用したバットづくりなどを手掛ける「一般社団法人日本野球の杜」（北海道北広島市）の工房にてファンの方と一緒に実施されたそうです。

「そらとしば シーズナル#16 バットエール2025」概要