第1回 国際発酵・醸造食品産業展

試飲レポ:生まれ変わった「SPRING VALLEY 豊潤<496>」の楽しみ方

キリンビール「SPRING VALLEY 豊潤」

キリンビールは2021年12月から2022年3月下旬にかけ、同社ビール製品「SPRING VALLEY 豊潤<496>(スプリングバレー ホウジュン ヨンキューロク)」のフルリニューアルを行いました。本記事では編集部によるリニューアル製品の試飲レポートもお伝えします。

 


開発までに構想10年

キリンビール「SPRING VALLEY 豊潤」

本商品の開発に携わった同社マスターブリュワーの田山智宏(たやま・ともひろ)氏

1870年に横浜で誕生し、日本のビール産業の礎を築いたとされるビール醸造所「SPRING VALLEY BREWERYスプリングバレー・ブルワリー)」の名を冠した本商品は、現在、キリンのビール事業における新しい成長エンジンに位置づけられています。

構想はスタート10年前にスタートしたという本商品。「やればやるほど着実に良くなっていくし、分からないことも見えてくる。ステップアップの過程に終わりはなく、どこまでやるか悩みもするが、それがまた面白い」(同社マスターブリュワー田山氏)という開発プロセスのなか、250回もの試験醸造を経て2021年3月に市場へ送り出されたのち、今回は全面リニューアルが行われました。

 

国産ホップ「IBUKI」を新たに採用

日本産ホップ「IBUKI」

リニューアルされたレシピの目玉は、これまで使用していたチェコ、ドイツ、アメリカ産のアロマホップ4種に加えて、日本産ホップ「IBUKI」を採用した点。これにより「それほど主張は激しくないが、奥ゆかしく、おだやかな柑橘香」(田山氏)を付与したほか、仕込み工程の一部を工夫することで酸味を抑え、より高次元でバランスの取れた味わいに仕上げたとしています。

 

瑞々しく、ふくよかな柑橘の香り

キリンビール「SPRING VALLEY 豊潤」

今回は編集部でもリニューアル製品を試飲してみました。開栓した瞬間から感じられる上品な柑橘香とともに、グラスに注ぐと、きめ細かい泡に蓋をされた、琥珀がかったアピアランスが飲み気をそそります。

口に含むとはっきりとした苦味が舌を刺激しますが、瑞々しくふくよかな柑橘香と柔らかいマウスフィールも手伝って、苦味が特徴的なビールにありがちな“苦味疲れ”することなく飲み続けられる点が大きな特徴と言えそう。

同社「キリンラガービール」比で1.5倍を投じたというモルト由来のボディを感じる一方で、みかんやマスカットを思わせる優しいホップアロマが終始感じられることで、6%と少し高めのアルコール度数の割に杯を重ねやすいビールという印象でした。

 

多様なビール体験のなかの“常備ビール”に

キリンビール「SPRING VALLEY 豊潤」

ビールを苦手としていた方々や、一般的なラガービールに親しんでいた方々へ新しい体験を提供できるであろう本商品ですが、編集部としては、個性的な味わいを探求する“ビアギーク”な方々に普段使いのビールとして手に取って欲しいとも思いました。

近年人気を高めているIPAインディアペールエール)等のビアスタイルは、あるときは苦み(IBU)、またあるときはアルコール度数等において、良い意味で“強い”フレーバーがファンの熱狂を生む原動力になっています。

一方で、長い歴史を経て技術を集積してきた大手メーカーがつくる、ドライですっきり、かつ麦芽の旨みをしっかり感じられる完成度の高い味わいは、強烈で個性的なビールを楽しむなか、ビールの基本的な魅力に立ち返らせてくれる、いわば“ベースキャンプ”のような役割を果たしてくれると感じます。

セッション、ブリュット、ヘイジー、ウェストコース、あるいはケトルサワーやスムージー等々、目まぐるしく変わる醸造トレンドを片方では全力で追いかけつつ、もう片方では「SPRING VALLEY 豊潤<496>」のような、要所を押さえた高バランスなビールを常備しておくことで、多種多様なビールの旅は一層楽しくなるように思いました。

 


「SPRING VALLEY 豊潤<496>」概要

商品名
「SPRING VALLEY 豊潤<496>」(スプリングバレー ホウジュン ヨンキューロク)
カテゴリー
ビール
アルコール度数
6%
原材料(パッケージ表示)
麦芽(外国製造又は国内製造[5%未満])、ホップ
販売予定数
約220万ケース(28,400KL)※ 大びん換算
容量・容器
350ml缶、500m缶、330mlびん、1L・3Lペットボトル、15L樽
価格(消費税抜 希望小売価格)
350ml缶:248円、500ml缶:330円
製造工場
キリンビール横浜工場・滋賀工場
発売日
缶、3Lペットボトル、15L樽:2021年12月製造品より順次切り替え
330mlびん、1Lペットボトル:2022年3月下旬よりリニューアル
Webサイト
「スプリングバレー」公式サイト

 

 

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