ピンチをチャンスに!食の挑戦を支援する「一番搾りACTION」始動

キリンビールは2026年7月下旬、同社フラッグシップビール「キリン一番搾り生ビール(以下、一番搾り)」ブランドを通じて、日本各地で“新しいおいしさ”づくりに挑戦している生産者を応援するという新たな取り組み「一番搾りACTION」を開始しました。
本記事では、7月22日(水)に都内で開催された、『これからも、おいしい国でいたいから。「一番搾りACTION」発表会』の内容を交えてレポートします。
地域や社会への貢献も商品選択の要素に
社会と価値を共創し、持続的に成長するための指針として「CSVパーパス」を策定したうえで、ブランドを通して顧客とともに社会課題に取り組む「ブランドアクション」によって、さまざまな社会課題の解決に取り組んでいるというキリンビール。ビールカテゴリーでも、日本各地で受け継がれてきた風物詩の保全・継承を支援する「晴風ACTION」や、47都道府県の自治体と連携して地域の魅力発信や活性化を支援する「グッドエールJAPAN」を通じて、売上の一部を活用して社会および地域への貢献活動を継続しているとしています。
同社による調査結果(※1)も紹介しながら、「昨今は、お客様がビール購入の際に重視する項目として、味・香り・価格といった商品自体の要素に加えて、地域貢献・社会貢献・環境配慮といった要素も、新たな選択軸になってきていると感じている」と語るのは、キリンビール執行役員 マーケティング部長の今村恵三(いまむら・けいぞう)氏です。そうしたなか、「一番搾り」を起点にビールの新しい価値を創造する「未来へ向けた継続的なブランドアクション」としてスタートしたという取り組みが、今回の「一番搾りACTION」となります。「“おいしい国でいたい”という、誰しもが持つ普遍的な思いで立ちあげた」(今村氏)という本アクションでは、一番搾りの売上の一部が、日本全国の“新しいおいしさ”づくりに挑む生産者の支援に活用されます。
※1 キリン調べ(2026年2月) ビール月1回以上飲用者」の「ビールの購入基準」/ 非常に重視する+重視すると回答した方の割合
下期販売目標は2,425万ケースへ上方修正
現在、日本の食を担う生産者は、気候変動、人手不足、原料高騰など、さまざまな社会課題に直面しており、今村氏は「このままでは日本のおいしいを未来につなげることが難しくなる恐れがある」と続けます。そうした現状に対して何か支援ができないかと考えたキリンビールは、1990年の発売以来、36年にわたり日本の食とともに歩んできた一番搾りとして、“新しいおいしさ”づくりに挑戦する全国各地の生産者に着目。「課題に直面しながらも悲観せず前を向き、ピンチをチャンスに変えるべく、果敢に挑戦している生産者の皆さまが、日本には数多くいる」という今村氏。「一番搾りACTION」では、そうした生産者を支援することで日本の「おいしい」を未来につなげていくことを目指すとしています。
併せて、キリンビールは下期の一番搾り販売目標を、当初計画から大びん換算で15万ケース上方修正し、2,425万ケースとしました。中身・パッケージをさらに進化させた一番搾りで10月1日の酒税一本化を迎えるほか、同社の技術力を結集したという新しいビールのおいしさ体験「極みの泡 一番搾り」も全国9工場で展開していく予定。「下期もビールの魅力を高める提案を加速させ、ビールカテゴリーの拡大を牽引していきたい」と、今村氏は今後に向けた戦略を語りました。
新しいおいしさ=独自性または先進性を有する食
続いて登壇したキリンビール マーケティング部「一番搾り」ブランドマネージャーの佐藤洋介(さとう・ようすけ)氏からは、「一番搾りACTION」の具体的な支援方法などについて説明が行われました。全国の生産者1,000名を対象に実施した同社の調査(※2)によると、気候変動や異常気象・自然災害を筆頭に、現在は8~9割の生産者がさまざまな課題に直面し、厳しい環境に置かれていることが分かったそう。ただ、それらの課題も工夫や挑戦で乗り越えるべく、前向きな意思を持つ生産者も日本中に数多くいる実態を踏まえて、今回の取り組みでは支援対象となる“新しいおいしさ”を「独自性または先進性を有する食」と定義。「まさにピンチをチャンスに変える生産者の皆様を支援していきたい」(佐藤氏)としています。
生産者は、「気候変動などによって作りづらくなっている食材を、環境変化に耐えられるようにしたい」「後継者不足に陥っている食材について、改良や生産技術の工夫によって未来へつなげたい」「地元ならではの工夫を凝らした新しいおいしさで過疎化が進む地元・地域を盛り上げたい」等々、それぞれ前向きな思いを抱いているという佐藤氏。また、消費者のほうも日本のおいしい食や農作物を「日本の誇り」と感じており、生産者を支援していきたいと考えている人々が多いということが、全国の消費者2,000名を対象にした調査(※3)からも分かっているとしています。
※2 【調査概要】農林業・畜産・漁業の第一次産業従事者1,000人に対するインターネット調査(調査期間:2026/6/26~6/30)
※3 【調査概要】20代〜60代の男女2,000人に対するインターネット調査(調査期間:2026/6/26~6/27)
2026年は寄付総額5,500万円前後を見込む
そこで、「一番搾りACTION」では、日常的な一番搾りの購入が、生産者の応援につながる仕組みを設けたとのこと。すでに、全国47都道府県を対象として、“新しいおいしさ”の生産に従事する人々を2026年4~5月に募集しており、その後、審査に基づいて各都道府県から1軒ずつ支援対象となる生産者を選出。そうした生産者への支援方法は2つ。1つは一番搾りの売上本数と連動した寄付で、商品を購入すると、自動的に公募で選出した47の生産者に、売上に応じた寄付総額が等分して寄付されるというスキームになります。そして、2つ目はウェブサイトでの寄付。商品購入の有無に関係なく、「一番搾りACTION」のサイトにて応援したい生産者を選ぶことで、独自のコインによって応援ができるというもの。生産者には、その応援数に応じた寄付額が上乗せされる形で寄付されます。
キリンビールでは2026年の寄付総額を5,500万円程度と見込んでおり、佐藤氏は「その先も継続して、新しいおいしさづくりに挑戦する全国の生産者様を支援するアクションとして取り組んでいきたい」と続けます。そのうえで、「食とビールが生み出す『おいしい、うれしい』という感情に寄り添い続けてきた一番搾りとして、ピンチをチャンスに変え、日本のおいしいを未来につなげる一助になることを目指したい」と、今後の抱負を語りました。
一番搾りの横には、いつも旬の食材が
「一番搾りACTION」の始動に伴い、7月22日(水)からは、堤真一さんが出演する新TVCM『「宣言」篇』と『訪問篇 暑さに負けないお米』、小芝風花さんが出演する「訪問篇 海を救う養殖ウニ」も、全国で順次放映をスタートしています。発表会では堤さんと小芝さん、そしてCM撮影でお二人がそれぞれ訪問した福井県・みやざき農園の宮嵜恵介(みやざき・けいすけ)さんと、岩手県・北三陸ファクトリーの眞下美紀子(まっか・みきこ)さんが登壇。皆で再開を喜びつつ、新しいおいしさに向けた取り組みをそれぞれ熱く語ってくれました。
堤さんがCM撮影で訪問したのは、猛暑にあっても生産が可能で、かつおいしさを維持できる「暑さに強い米」づくりを目指す福井県の「みやざき農園」。同農園では、約20万種もの候補から選抜された苗を使用したうえで、通常より長く伸びた葉が日傘の役割を果たすことによって暑さから米を守り、猛暑でも品質を維持するという次世代のブランド米「いちほまれ」の生産に成功したとしています。
宮嵜さんからの差し入れということで、「いちほまれ」でつくられた塩むすびを、壇上でうれしそうに頬張る堤さん。「『いちほまれ』って、冷めてもべたっとせず、お米の1粒1粒が立っていておいしいんです」と大満足の様子
「気候変動によって、今まで当たり前のように楽しんでいた四季ごとの旬の食べ物が、本当に危うい状況に陥っているという現状」を、今回の訪問を通して改めて強く感じたという堤さんは、「でも、そこでピンチをチャンスに変える意識を持った生産者の方々に、一番搾りが共に生きていく姿勢を示してくれた。そういう取り組みに参加できていることに僕自身が感謝しています」と語ります。
CM撮影では、20万種にもおよぶ苗の候補から選抜していったという途方もない作業に驚きつつ、「実際に大変な手間はかかりますが、宮嵜さんは、そのひとつ一つの作業をすごく楽しそうに、ご家族全員で、あるいはご友人や従業員の皆さまも含めて、なんというか、生きがいを感じながらやっていらっしゃいました。その空気が素晴らしくて。本当にいい時間を過ごさせてもらいました」と感慨深げ。「僕は長い間一番搾りのCMをやらせていただいますが、考えてみれば、旬の食材を食べながらのCMがすごく多かった。一番搾りが生産者の皆さまと協力して前に進み、未来を築いていくというのは本当に素晴らしいことだと改めて感じます」と、今後の「一番搾りACTION」への大きな期待を語ってくれました。
生産者努力に支えられていた「当たり前のおいしさ」
岩手県の「北三陸ファクトリー」で「はぐくむうに(ウニ)」の生産現場を訪れた小芝さんも、「知らないことが本当に数多くあると感じました」と、CM撮影を通して知った食の危機について語ってくてました。三陸エリアでは、温暖化による海水温の上昇によって大量発生したウニに海藻が食べ尽くされ、生態系に影響がおよぶという“海の磯焼け(海の砂漠化)”が問題となっています。その対策として、北三陸ファクトリーは、大量発生した食品価値の低い痩せたウニを廃棄せず、再生養殖技術を活用して身入りの良い高品質なウニへ育成するという試みを行っています。
眞下さんの差し入れで、大ぶりの「はぐくむうに」を改めて堪能する小芝さん。「養殖前の空っぽのウニも見せていただいているから、こんなに身が大きく育つのが本当にすごいと感じます。(口に運んで)おいしい! すごく甘くて。ビール飲みたくなっちゃう」
小芝さんは今回、生産者・眞下さんとの対話を通して「普段、私たちが当たり前のようにおいしくいただいていた食べ物は、実は当たり前ではなくて、生産者の方々の努力のおかげだったということを強く感じました。眞下さんたちの“おいしいものを届けたい”という強い思いにすごく感銘を受けました」と、CM撮影で感じた思いを振り返ります。
撮影現場では、「眞下さんが説明上手というか、すごく丁寧に教えてくださって、ウニの寿命から聞いたりしてましたね」という小芝さん。「ウニって、すごく長生きなんですけど、身をつけて美味しく食べることができるのは4~5歳ぐらいなんだそうです。それ過ぎるともう身をつけなくなっちゃう。だから、今までは処分するしかなかったんですが、海から引き上げると廃棄処分代がかかっちゃう、と。眞下さんたちは、そういう身をつけなくなった子が改めて身をつけられるよう、餌を開発されたりして。それで、すごくふっくら身をつけたウニを見せていただいてびっくりしたし、感動しました」と、ピンチをチャンスに変えた取り組みについて熱く語ってくれました。
日本の食、そして原風景や自然を守る未来へ
「先ほどの小芝さんの笑顔を見て、もう本当に涙が出ます。食って人を幸せにすると思うんです。消費者の皆さまを含めて、日本全国を巻き込みながら食を豊かにして「おいしい」を届けていきたいなと、改めて思いました」と語る、北三陸ファクトリーの眞下さん
「本当に、こんなに素敵なプロジェクトに携われること幸せに思います」と続ける小芝さん。「今まで知らなかった、私たちを支えてくれている食について知ることができるのもそうですが、美味しく届けてくださる皆さんの努力や挑戦を見ていて、なにかこう、自分も頑張りたいと思えるというか。ぜひ皆さんも、一番搾りをいただきながら生産者の皆さんを応援してくださると嬉しいです」と、「一番搾りACTION」を通して、何より自身が力をもらっていることを教えてくれました。
「米農家をやっていて何が幸せかといえば、“おいしい”の一言を聞けるという、もうこれに尽きます。今日も堤さんから“おいしい”という言葉をいただけて、本当に福井から来て良かったなって思いました」と、笑顔を見せる、みやざき農園の宮嵜さん
また、堤さんは「福井にお邪魔してお話を伺っていたとき、宮嵜さんは『もちろん田んぼを守ることも大事ですが、僕は、この景色・風景を守りたいんです』っておっしゃっていたんです。第一次産業を支えて発展させていくことは、自ずと日本の原風景や自然を守ることにつながっていく、と。今回のチャレンジが、ひいては日本の大自然を守ることにつながっていくことを心から願っています」と、“おいしい”に留まらないビジョンにも触れ、「一番搾りACTION」が目指すべき未来の姿についても熱く語ってくれました。
「一番搾りACTION」専用サイト




























