水も飲まざるを得ない! ヤッホーが脱水対策ビアグラスを開発

ヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町)は2026年8月5日(水)、飲酒時の脱水リスクを軽減する目的で、ビールと水を同量注ぎ、ビールだけ飲むと倒れてしまうU字型のグラス「ふらつくビアグラス by よなよなエール」の販売・提供を開始します。
情報公開に先駆け、7月30日(木)にメディア向け説明会が行われました。

飲酒時は脱水状態になりやすい

国内クラフトビール業界最大手のヤッホーブルーイングは、長期にわたり健康的にビールを楽しんでもらいたいとの思いから「適正飲酒」を促す啓発活動を続けています。微アルコール飲料「正気のサタン」の販売や、イベント時の飲み放題提供の順次廃止に加え、2024年にはあえて飲みづらくなるくびれを入れた「ゆっくりビアグラス」を開発、これまでに1000個ほどを売り上げています。

ビール好きが集まる社内においては、「ビールを飲む際に水も飲んだ方がいいだろうとわかってはいるものの、飲んで楽しくなってくると忘れてしまう」という問題点が話題にのぼっていたそうです。
インターネットによる独自の実態調査を2026年5月に行うと、飲酒習慣のある日本人男女636人のうち75%以上が「アルコールを飲むと脱水傾向になりやすい」こと自体は認知しているものの、実際には「飲酒時に十分な水分をとれていない」と感じている人が75%を占めることがわかりました。

その理由として、「お酒が進んでくると水を飲む意識自体がなくなる」ほか、お酒の場で水を頼むことへの「手間」や、周囲への「配慮」が挙げられています。

飲酒に関する実態調査

水も飲まないと倒れるU字型グラスを自社開発

その解決策として、個人の心がけだけに頼らずに水も飲まざるを得ない仕掛けをつくろうと自社開発したのが、「ふらつくビアグラス by よなよなエール」です。

最初は天秤のようにビールと水の2つのグラスの釣り合いを計る案から始まったそうですが、「これを一つにした方が面白いのでは?」と考えて左右それぞれにビールと水を入れられるU字型に。さらに、飲む際に逆サイドから中身がこぼれるのを防ぐために口にくびれをつけ、左右にはぐらついても自立できるよう底面を平らにして車のタイヤのような形にしたりと、計7回もの試作を行いました。

完成したのは、高さ約18cm、横幅約21cm、奥行き約5.5cmのユニークなU字型グラス。
左右対称で、左右それぞれに270mlずつ注ぐことができます。缶1本分の350mlずつを入れる形も検討したものの、飲む際の重さが約1kgに及ぶためサイズを小さくし、グラス本体の重量を約335gに抑えたとのこと。
ビールを飲む際の口当たり、美味しさの感じ方としてはガラスが一番ということで、素材としてはガラスを使うことにこだわったそうです。

エンターテイメント性を重視するヤッホーブルーイングらしく、「何だこれ!」と興味を持って楽しまれそうなグラスに仕上がっています。
片側のビールをある程度飲んでからグラスを置くと、左右に少しぐらついてから、傾いたまま自立します。

どこまで飲むと倒れるのか試してみたくなるところですが、飲食店で使われることを想定して「こぼれない、割れない、お客様に迷惑をかけない」という実用性を重視したとのことで、グラスの底にはストッパーの役割を果たす突起がついています。

プロモーション責任者、河津愛美さんにビアグラスのお披露目について感想を伺うと、「我が子のことのように嬉しいです!構想から8か月かかったので、途中、作れないのではないかと思いました。こうして皆さんが面白がってくださっているのが一番嬉しいです」と笑顔で話し、「私たちもどうなると限界かいろいろと試しました。ご自宅ではどんどん遊んでいただきたいです」とのこと。一般向けの予約販売は公式通販サイト「よなよなの里」2026年8月5日(水)から予約受付、9月中旬より発送予定です

YONA YONA BEER WORKS 新虎通り店」と全国のビアバー・レストラン約30店舗では8月5日(水)から提供を開始します。さらに8月中旬頃からは中部国際空港JALサクララウンジにて、期間限定で提供予定です。(ラウンジ利用者限定)
また、「ふらつくビアグラス」の設置を希望する50店舗を募集し、無償提供するとのことです。(詳細は下記)

脱水リスクを軽減しつつ、甘みや旨みも堪能

肝臓専門医の尾形哲氏によると、水を飲んでも、アルコールそのものの毒性(酩酊・事故リスク・ブラックアウト・長期の健康リスク)が“相殺される”ことはないものの、飲酒と同時に水分を摂ることで、脱水の進行を抑えて飲酒ペースを落としやすくし、結果として「血中アルコール濃度の急上昇」や「お酒の飲みすぎ」を起こしにくい飲み方に寄せられるとのことです。

また、味覚コンサルタントの菅慎太郎氏によると、味覚や刺激をリセットする最強の物質は「水」であり、味も刺激もない「水」を飲酒の合間に飲むことで、再び一口目のような新鮮な美味しさを感じられるとのことです。
さらに、人は防衛本能により「苦味」や「酸味」という味覚はすぐに感知するものの、「旨味」や「甘味」はゆっくりと感じるため、水を挟みながら時間をかけて味わうことは、クラフトビールが持つ多様な味わいを楽しむための理想的な飲み方と言えるのだそうです。

ふらつくビアグラス by よなよなエール設置希望店舗(50店舗) 募集概要

応募方法
ふらつくビアグラス 抽選販売ページより応募
応募条件
2026年12月末まで、「ふらつくビアグラス」でビール・水を提供可能な店舗
ヤッホーブルーイング公式サイト・SNS等で、店舗情報を掲載可能な店舗
※記載内容に基づき選考のうえ、全国50店舗にグラス2個を送付
※「よなよなエール」の取り扱いがない店舗でも応募可能。(選考に「よなよなエール」取り扱いの有無は影響なし)店舗の地域のバランス等を考慮して選考
応募締切
9月30日(水)23:59
当選発表
10/9(金)頃までに登録メールアドレスにご連絡

柏崎真弓
この記事を書いた人
柏崎真弓
「Always Love Beer(オールウェイズ・ラブ・ビール)」ライター
都内の編集プロダクションで雑誌編集ライターとして約3年、地方新聞の記者として約1年の勤務経験を積む。2009年にインナーライズを立ち上げ、フリーランスとして独立。以来、取材・執筆、WEB・紙媒体等のデザイン制作、さらに心身のヒーリングを行う。
HP:インナーライズ